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西田 |
そのときは、どのように特化された。
そのときは、ちょうどローコストが始まるときで、値段の追求だけをやってきました。私どもは、値段の追及は当然やりますが、さらに他社よりも値段を追求してきました。例えば、他が1割追及すれば、私どもは2割追及してきました。下げた1割分だけデザインにお金を回しました。ですから、さまざまな建物を見て回りました。海外にも行き、日本全国を見て回りました。雑誌からいろんなデザインを自分で作っていきました。トータルで200棟近くに上ります。特に規格品をローコストで売っている会社は光物(カラーもの)をあまり使いませんが、私どもの建物は光物を使いました。デザイナーズ設計でもそういう意識があって作ってきましたので、お客様にも喜んでいただきました。考え方として、生産性を高くして、安く勉強させていただきながら、下げた分だけデザインがいいものを作っていったということです。 |
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西田 |
どうして海外に行かれたのですか。
流通をやっている中で、安く買うということは、よくいっても1割か2割の話ですが、海外に行くと100万円のものが10万円というように、下げ方の桁が違います。特にイタリアはデザイン性のあるものがたくさんあって、それがまた安いですから海外に目を向けます。
もう1つは、日本は、工業会や組合があって流通が思うように入らない。例えばタイル業界では、タイルを買おうと思えば職人の手間が下げられない。ですから、例えば海外のタイルを入れて左官屋さんに張らせる。そうすれば、タイル業界ではないので下げてくれますが、タイル業界に入っているタイル屋さんに張らせるとそんなに下がらない。そういうことで、海外に目を向けたのもローコストの工夫の1つで、コツがあったということです。 |
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西田 |
そこまで思慮されてそうされてきたということですね。
そうです。よく、下請けをたたいてコストを下げてという話をしますが、私はずっと生産性を追い求めてきました。分掛かりや在庫分離などで、同じ利益が入るにしても、10分で入るのか、5分で入るのか、3分で入るのか。例えば、10分で入るところが3分で入れば、コストは3分の1に下がります。そういうことを繰り返してきたということです。そして、それに合った設計はどうすればいいか、そのための方法はどうすればいいかを考えてきました。そうして生産性をずっと追ってきたことでコストが下がってきました。
最初は、なぜ値段が安いのかとよく聞かれました。当時、値段が安いということは、今と同じで質を下げているというイメージが強くありました。まずは流通革命を起こすこと、仕入れルートを変える。海外もそうですが、OEM(相手先ブランド製造)といって、メーカーさんから直に買う。弊社はすべて現金支払いですから、決算の前だと安く買えます。決算でもコツがあるので、鉄筋などはまとめて安く買います。そんなことをして流通を変えていきました。
そして生産システムを変えていきました。3つ目には、やはり設計のノウハウです。繰り返し転用できる、1つの現場が終わっても次の現場にも使えるなど、作業性を考えた設計を作っていきました。ソフトのモジュール化もやりながら下げていきました。ただ、他社で今コストが安いのは、たたきまくって人や工数で下げているから。私が思っている競争力とは違うものです。 |
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西田 |
根底には、お客様のことを考えて、そういうやり方をされたのですか。
そうです。入居がよければいいでしょう。今でもオーナーさんと話しますが、私どものお客様で、入居は100%、家賃は6万3,000円で設定している方がいます。通常、建築費は100倍か120倍です。100倍で12%、120倍で10%の利回りです。その人が最初に貸したときは11万か12万でした。倍です。今、6万3,000円に下げても十分に採算が取れます。 |
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西田 |
それで建築の利益は出ましたか。
今の3つのやり方で下げてきました。下げ方でも、バブルの時期は坪40万円ぐらいで売れていましたが、他社の半分ぐらいです。ずっと協力会社を教育しました。要するに、私どもに来れば値段が他社の半分になります。例えば、他社では80万で売るところを、私が売れば40万になります。プラスマイナスゼロ、原価ですから、私のところに来ても儲けがない。今の工務店や左官屋さんにしてもそうです。ですからコストが下がってきました。ただ、他はたたいてくるので私どものメリットはありませんが、昔は独壇場でした。そのおかげで、日本全国を回って指導することができます。それが根底です。 |